似顔絵を描くと

学校に、女子にとても人気のある先生がいる。


長身で、きれいな歩き方をするので、みんなが元モデルだとうわさしている。

髪が長くて言葉がやわらかいので、ゲイなのではないかとウワサする人もいる。

しかし、そういった物腰のやわらかいヤサ男風の男に、大方の女子(特に日本人)は弱いのだ。

以前学校にいた日本人の女の子は、その先生が本気で好きで、卒業の日に思いきって気持ちを伝えたら、「ありがとねー」といった感じで軽くあしらわれてしまったらしい。
こういうことが一度目や二度目ではないことが伺える。


その先生とは普段クラスにあたることが無かったのだが、一度だけ代替教員として私のクラスにやってきたことがあったので、そのときに、
「モデルをやっていたと聞きましたが、どこのブランドですか」
などと聞いてみると、
モデルをやったことはないが、ファッション関連の仕事はしていたことがある、とのこと。

おお、モデルではなくてもやはりその整った感じはファッション業界で培われたものでしたか。


そんな彼だが、授業はいたって平凡で、よくあるタイプ。
テキストの筋書きに1から10まで従うものだ。
ついつい私も気が逸れがちに。

気づくとこんなものを描いていた。




似てる・・・似てるぞ

ふと模写した顔が思いのほか似ている。


そして、あの先生のことを思い出すたびに、まずこの落書きが浮かんで、かっこいいはずなのに、ぷふっ、と噴出してしまう対象に。



かっこよさなんてそんなもんさね。

と、上手にまとめたい日曜の昼下がりでございました。